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「アパートの鍵貸します」(1960年)


現在発売中の雑誌「サライ」の特別付録「クリスマス・ソング集」CDは,そこそこ良かった

というわけでこの作品,とんでもないクリスマスイブを迎えた男の顛末を描く,ビリーワイルダー監督の傑作コメディ

保険会社の平社員バドは,出世のために,上司の情事の場所として,自分のアパートの部屋を貸していた
隣の部屋に住む医者が,隣人の毎晩のご活躍(!)に驚き,「死んだら検体になってくれ」と頼む始末
そんなある日,バドは,好意を抱いているエレベーター嬢のフランが,上司の愛人であり自分の部屋の利用者であることを知る
そして,クリスマスイブの夜に,大変なことが起こる・・・


底抜けにおめでたい主人公バド役に,ジャックレモン
この手の役をやらせたら,まさに天下一品だ


フラン役のシャーリーマクレーンのあっけらかんとした演技も良い

人の良い隣室の医者の夫婦が笑いを誘う

洒落たセリフ

テニスラケットでパスタを茹でる有名なシーン

そして何と言っても,観客の期待を裏切らない結末

まさにこの季節にぴったりの映画といえよう
年末の忙しさを一時忘れて,ビリーワイルダーの世界を存分にお楽しみあれ

おすすめ!



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「SPACE BATTLESHIP ヤマト」(航海中,もとへ,公開中)


我々の年代の選択科目のパターンとしては,
「マジンガーZ」→「ヤマト」→「999」→「ガンダム」→卒業
というのが多いのではないだろうか?
(卒業しない人もいるだろうけれど・・・)


さて,なぜか今,そのヤマトの実写版である

遊星爆弾の放射能汚染による人類絶滅の危機を救うため,謎の惑星イスカンダルへ向けてヤマトが発進する
果たしてヤマトは人類を救うことができるのか?


内容は,ガミラス星と地球との戦いというテレビ第1シリーズのストーリーを下敷きにして細かい設定を変更し,それに劇場版「さらば宇宙戦艦ヤマト」のエピソードをちりばめたものになっている

好き嫌いは別として,かつての「ヤマト」シリーズ独特の愁嘆場の描き方は,実写版でも健在だ
ただ,いくぶん唐突感は否めないが


お気に入りのシーンは,
「対ショック,対閃光,防御!」
「ターゲットスコープ,オープン!」
「エネルギー充填,120%!」というファンにはお馴染みのセリフで緊張感を盛り上げて波動砲を発射するところ


そして,沖田艦長役の山崎努氏が,缶コーヒー片手に
「ヤマト発進しろぉーいボス」というシーン
(ウソ)
徳川機関長役の西田敏行氏が,機関室で
「年末ジャンボお早めに!」と叫ぶシーン
(やはり,ウソ)
真田技師長役の柳葉敏郎氏が,敵の攻撃に体を硬直させ
「あっ,固まった」と言ってアリナミンEXを飲むシーン
(当然,ウソ)
佐渡医師役の高島礼子氏が,医務室でこっそり「黄桜」を飲むシーン
(半分本当)


宮川泰氏作曲の挿入曲(傑作!)を聴き,昔の「ヤマト」シリーズの名シーンを想い出して懐かしむという楽しみ方はあるだろうが
かつての「ヤマト」シリーズを知らない人は,楽しむことができるのだろうか
かと言って,知っている人が「満足度,120%!」というわけでもないのだが・・・


21世紀に実写版で復活した「宇宙戦艦ヤマト」
そして,支持率が下がり続ける「浮上せん菅ナオト」

過度に期待をしなければ,どちらもそれほど腹は立たない


「イヴの総て」(1950年)


どのような稼業にも表の顔と裏の顔がある

ショービジネスの世界は,表が派手な分,裏は相当に醜いようだ


というわけでこの映画,そのショービジネスの裏の顔にスポットライトを当てた内幕もの

大女優の舞台入りを劇場の入り口で待ち続けていたイヴは,あるきっかけでその大女優の付き人になる
そこから1年足らずで,イヴはスターの地位にのぼり詰める
そのための,欺罔,策略,裏切り,脅迫など,えげつなくもたくましいイヴの総てが描かれる


主役のイヴ役にアンバクスター
彼女は晩年,テレビに活躍の場を移し
刑事コロンボ「偶像のレクイエム」では,まるでイヴ自身のような犯人像を演じている


ところで,若き日のマリリンモンローが女優志願者役で出演している
その後,彼女は大ブレイクし,その活躍ぶりはご存じのとおり
そして私生活上のスキャンダルもしかり
彼女こそ「イヴ」を実践した女優なのではないか


華やかな世界の陰の部分

今ならさながら「エビの総て」というところか
(まさかの3週連続,同じオチ)


成田屋さん,ごめん



「検察側の証人」(11月20日 ルテアトル銀座)


以前,金曜シネマ倶楽部でご紹介した映画「情婦」の舞台版で,法廷劇である

老婦殺しの容疑をかけられた青年レナード
彼には犯行時間に妻と一緒に自宅にいたというアリバイがあった
しかし妻ローマインは,検察側の証人として驚きの証言をする
果たして判決は?
そして,息を飲む結末!
あれ?前回と同じだ


そう,奇しくも前回ご紹介した「スルース(探偵)」と同じトリックが本作にもある
これ以上はネタバレになるので言わない


ローマイン役の浅丘ルリ子氏の圧倒的な存在感!

しかし惜しいかな,夫レナード役が風間トオル氏なので年齢的にちょっと難あり

弁護人役の渡辺徹氏は,好感は持てるがもっとけれんみがあった方が良いかも

家政婦役の松金よね子氏は安定感抜群

ライブにはライブならではの良さがあるが
本作品の場合,好みから言えば,茶目っ気たっぷりのビリーワイルダー監督の映画版「情婦」の方に軍配をあげよう


ちなみにアガサクリスティ原作の短編の方は,非常にシンプルな結末になっている
興味のある方は,ご一読を


ところで,会場のルテアトル銀座はなかなか良い劇場だったが
市川海老蔵のルテアトル銀座の初春花形歌舞伎は大丈夫なのか?
(二週続けてそのオチか)



「スルース(探偵)」(自由劇場)


前回はイッセー尾形氏の一人芝居をご紹介したが
今回は二人芝居である


舞台はイギリスの郊外,初老の推理作家アンドリュー氏の邸宅
そこへミロという青年がやってくる
ミロはアンドリューの妻と付き合っている
一方,アンドリューにも愛人がいて,浪費家の妻を持てあまし気味
二人は,お互いにとって最良の結果となるある計画を実行しようとするが・・・


セット転換はなく,アンドリュー邸内で物語は進む
柱時計,洋服箪笥,人形,花瓶などの小道具が効果的に使われている
そして驚きのトリックと,息を飲む結末
まさに舞台劇の真骨頂といえよう


映画版もあるが,ぜひともライブをお勧めする

と言っても,東京公演は明後日が千秋楽
年明けに京都公演があるので,興味のある方はそちらをどうぞ


ところで,市川海老蔵の京都南座の顔見世興行は大丈夫なのか?



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