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× [PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。 「スポットライト 世紀のスクープ」(公開中)
都議会が始まり,週刊文春が報じた都知事の政治資金規正法違反疑惑の追及は,議会にその舞台を移したようである
というわけで,こちらは新聞社がカトリック教会のスキャンダルを追及した実話に基づく映画である 2001年にボストングローブ社の新しく就任したバロン局長は,同紙の特集記事欄「スポットライト」の編集チームに神父による性的虐待事件を取り上げるように指示する ボストンで強大な権威と権力をもつカトリック教会のタブーに切り込む編集者の前には,さまざまな障害が立ちはだかる
地道な取材活動を続けるうちに,問題は予想外に大きな規模であることが明らかになっていく
そして,ついに「スポットライト」欄に特集記事を掲載した新聞が読者に届く朝が来て・・・
派手なシーンはなく,取材過程を淡々と描いていくストーリー展開に,ぐいぐいと引き込まれる マイケルキートン演じる編集者ロビーが,教会の慈善パーティーで,教会の代理人弁護士である友人に対して言うセリフは,なかなか重い(弁護士の職業倫理上,簡単には答えが出ない問題である) 編集者レゼンデスが,証拠開示に消極的な発言をする裁判官に対して言うセリフの方は,
「そのとおり!」
と思わずつぶやいてしまいそうな見事な返しかたである
見応えがあり,幕切れも鮮やかな,佳作である おすすめ! ところで,都知事の騒動の方は,果たして鮮やかな幕切れとなるのか (鮮やかかどうかは別にして,ここまで来たら幕切れは辞任しかないのでは?)
PR 「殿、利息でござる!」(公開中)
日銀のマイナス金利政策は失敗だったんじゃないの?
というわけで,こちらは利息を題材にして大成功した痛快娯楽時代劇である 仙台藩内の吉岡宿では,年貢だけでなく伝馬役という宿場特有の労役のため人々の生活は困窮を極め,夜逃げをする者があとを絶たたなかった 造り酒屋を営む十三郎から相談を受けた知恵者の篤平治は,藩に金を貸して利息を取れば伝馬役を軽減することができるという前代未聞の秘策を授ける
しかし,そのためには藩に貸すためのまとまった金が必要だ
果たして金は集まるのか
そして,藩に金を貸し付けることが本当にできるのか
私財をなげうって宿場を復興させようとした庶民を描く本作は,実話なのだという (原作は「無私の日本人」の中の一編とのこと)
ともすれば説教臭くなりがちなテーマだが,ユーモアたっぷりに描かれており,鑑賞後感も爽やかである
寺脇康文,きたろう,西村雅彦といった芸達者が脇を固め 草笛光子,山崎努といった大ベテランが存在感たっぷりの芝居を見せる
宮城県出身の羽生結弦が仙台藩主を演じているのも一興
無私とは,私的な感情にとらわれたり利害の計算をしたりしないことだという 宿場の人々のために,己を捨てて,名誉を捨てて,悲願を達成しようとした庶民の姿勢に心を揺さぶられること間違いなし おすすめである! 特に今の都知事におすすめしたいね (それどころじゃないか,彼)
「Mr.ホームズ 名探偵最後の事件」(公開中)
今なお根強い人気のシャーロックホームズ
最近では,ロバートダウニーJrやベネディクトカンバーバッチが主演した映画やドラマも作られている
というわけで,本作は引退後のホームズを描いた意欲作?である 養蜂家として余生を過ごしているホームズは,記憶力も衰え,かつての輝きを失っていた 彼が今抱えている悩みは,自分が引退しなければならなくなった最後の事件を思い出せないことだった
家政婦の息子であるロジャー少年に支えられながら,ホームズは最後の事件の記憶を手繰り寄せていく
彼が引退した理由とは何だったのか?
シャーロックホームズの映画だが,謎解きが主題ではないところがこの作品の大きな特徴である そういう意味で意欲作なのだが,成功しているかと問われると
「うーむ・・・」
という感じである
「鹿撃ち帽は被らない」「パイプは吸わない」といった「小説と実像は違う」という小ネタはそれなりに面白いのだが,目新しさはない なぜ今,引退後のホームズの映画を作ろうとしたのか これまでと違うホームズ作品を作りたいということなのだろうか?
冒頭で紹介したロバートダウニーJrやベネディクトカンバーバッチ主演の作品は「これまでと違うホームズ」として成功していると思う
時代を現代,舞台をニューヨーク,ワトソンを女性にした「エレメンタリーホームズ&ワトソンin NY」も「これまでと違うホームズ」として成功していると思う
しかし,本作は・・・ 百聞は一見に如かず とりあえず観てみてはいかが?
責任は負えないけど
ちなみに,かつてNHKで放送していたジェレミーブレット主演の正統派ホームズ作品「シャーロックホームズの冒険」で一番のお気に入りは「第2の血痕」である こちらはおすすめ!
「キャロル」(公開中)
今朝の新聞に「世田谷区教職員互助会 同性カップルにも結婚祝い金」という記事が掲載されていた
というわけでこの映画,LGBTという言葉も無かった1950年代が舞台のドラマである デパート店員のテレーズは,子のクリスマスプレゼントを買いに来たキャロルと出会う 同性のキャロルに心を奪われるテレーズ
一方,子の親権問題に悩むキャロルはテレーズに二人で旅に出ないかと誘う
そして二人の関係は・・・
現代とは異なり,同性愛が社会から完全に否定されていた時代に 「自分らしく生きること」
を選択し実行するキャロルの強さに心を揺さぶられる
キャロル役のケイトブランシェットが妖艶! テレーズ役のルーニーマーラは,「ドラゴン・タトゥーの女」で天才ハッカーのリスベットを演じた女優だが,本作ではまったく違うタイプの女性を好演している
派手な内容ではないが見応えは十分である おすすめ! ところでLGBTという文字を始めて見た時 「新しい乳酸菌?」
って思ったのは自分だけか?
(おそらく「明治ブロビオヨーグルトLG21」が原因) 「スター・ウォーズ フォースの覚醒」(公開中)
今年の正月映画は,ロッキーやら007やらスターウォーズなど
「昔の名前で出ています」
といった作品が目立つ
というわけで,そのスターウォーズの最新作である(ネタバレあり,注意!) 舞台はエピソード6「ジェダイの復讐」の30年後 壊滅的な打撃を受けた帝国軍に代わり,ファーストオーダーが銀河を支配しようと企んでいた
そして,ファーストオーダーもこれに抵抗するレジスタンスも,ジェダイの英雄ルークスカイウォーカーの行方を探していた
砂漠の惑星で廃品回収をして生活しているレイは,ルークの行方に関する情報を持つドロイドBB-8と出会い,銀河へ旅立つ
そしてレイは,自分の未知なる力に目覚め・・・
まず,本作からディズニー映画となったため「20世紀フォックス」のファンファーレから始まらないことに戸惑う 作品の印象は,旧作のファンへの出血大サービスという感じで,新シリーズとしてのおもしろ味は薄い感じである
なによりも残念なのは,悪役の魅力の無さである
シリーズ生みの親であるジョージルーカスが作り上げた世界観は見事に踏襲しているが,ストーリーも過去の作品の焼き直しになりそうな
嫌な予感がする
I have a bad feeling about this. 次回作に期待したい ところで,まったくセリフの無かったマークハミルだが エピソード8では大活躍するのか,それとも今回のハリソンフォードと同じ運命か・・・
(おそらく後者だろうね)
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