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「スポットライト 世紀のスクープ」(公開中)

都議会が始まり,週刊文春が報じた都知事の政治資金規正法違反疑惑の追及は,議会にその舞台を移したようである

というわけで,こちらは新聞社がカトリック教会のスキャンダルを追及した実話に基づく映画である

2001年にボストングローブ社の新しく就任したバロン局長は,同紙の特集記事欄「スポットライト」の編集チームに神父による性的虐待事件を取り上げるように指示する
ボストンで強大な権威と権力をもつカトリック教会のタブーに切り込む編集者の前には,さまざまな障害が立ちはだかる
地道な取材活動を続けるうちに,問題は予想外に大きな規模であることが明らかになっていく
そして,ついに「スポットライト」欄に特集記事を掲載した新聞が読者に届く朝が来て・・・

派手なシーンはなく,取材過程を淡々と描いていくストーリー展開に,ぐいぐいと引き込まれる

マイケルキートン演じる編集者ロビーが,教会の慈善パーティーで,教会の代理人弁護士である友人に対して言うセリフは,なかなか重い(弁護士の職業倫理上,簡単には答えが出ない問題である)
編集者レゼンデスが,証拠開示に消極的な発言をする裁判官に対して言うセリフの方は,
「そのとおり!」
と思わずつぶやいてしまいそうな見事な返しかたである

見応えがあり,幕切れも鮮やかな,佳作である

おすすめ!

ところで,都知事の騒動の方は,果たして鮮やかな幕切れとなるのか
(鮮やかかどうかは別にして,ここまで来たら幕切れは辞任しかないのでは?)

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